河北大学

保定市は北京の南、約150kmのところにある地方都市。日本での知名度は極めて低いが、北京からバスで2時間、最速の列車では1時間と、非常に便利な場所にある。それでいて街はそれほど大きくなく、中国の地方都市の風情を持っている。

この大学の1つ目の特徴として、互相相手を紹介していることが挙げられる。外国人向けの中国語教師を育成する対外漢語専業コースや、外国語学部日本語学科の中国人学生を、留学生に紹介してくれる。

2つ目の特徴は恐らくこの大学にしかないだろう。経済･貿易関係の特別クラスを2クラス設定している。

このクラスは中国語のある程度の能力がある学生、具体的にはこの大学の中級･高級班レベルの学生が対象となる。このうち、経済や貿易に興味のある者向けにこのクラスを開設している。基本的には初級班や中級班で1年学んだ後に、経済班に入ることになるが、中国語のレベルについていけるのならば、直接入ることもできる。

また2つのクラスはレベルが違っているので、2年かけて両レベルを学ぶこともできる。

科目は見ての通りで、経済学原理や国際金融など専門度の高いものが設けられている。本科で学んでも良いような内容である。しかもこれを語言生向けということで、話すスピードなどを外国人向けにレベルダウンして授業をしてくれる。語言生向けにここまで専門的な科目をそろえた商務班を開設している大学はここ以外にない。

さらに経済班と他のクラスで受ける科目を融通することもできる。例えば経済班1の学生が経済学原理は受講せずに、その時間帯に高級班である授業を受けたり、逆に中級B班の学生が新聞講読の授業を受けずに、その時間帯に経済班1である授業を受けたりできる。