前回までは、
これはダメ、これは間違いと、
そういった内容が中心でした。
今回から本格的な方法論に入っていきます。
初回は、「目的と条件の明確化」です。
まず、☆「目的の明確化」☆
「中国語学留学なんだから、
目的は中国語の習得じゃん!」
うん。
確かにその通りです。
でも、それだけでは「明確化」できたとは言えません。
まだまだ不明確なんです。
例えば、
●会社を辞めて留学して、帰国して再就職したい
●会社を辞めて留学して、中国で起業したい
この両者、果たして目的は完全にイコールでしょうか?
前者の場合、
再就職前提ならば、何らかの資格が必要です。
日本に帰国して再就職と決めているならば、
HSKよりも中国語検定の方が良いかもしれません。
日本では中検の方がまだまだメジャーですから。
後者の場合、
起業ですからね。
資格なんてどうでも良いです。
さらに、後者の場合、
人脈を作りたいですよね。起業だと。
さらにこの人、アパレル関係の人だとしましょう。
だったら、江蘇省南通とか浙江省寧波とか、
地場のアパレルが強い地域の方が良いかもしれない。
前者の場合、
なにせ日本で再就職が前提です。
人脈が不要とは言いませんが、
重要度はかなり落ちますよね。
それぞれの目的を掘り下げて、
試しに「明確化」してみましょう。
前者の場合
表面上の目的
★中国語を身に付けて、日本で再就職したい
掘り下げた明確な目的
●中検2級に合格する
●日本で再就職する
後者の場合
表面上の目的
★中国語を身に付けて、中国で起業したい
掘り下げた明確な目的
●商談ができる程度の中国語力をつける
●起業するための知識を身に付ける
●アパレル関係で人脈を形成する
どうですか?
「中国語を身に付ける」
これは両者に共通です。
でも深く掘り下げて目的を明確化してみると、
この2人、同じ大学に行くとは思えないでしょ?
なぜ同じ大学に行くとは思えないのか?
第二段階の
☆「条件の明確化」☆
が答えを教えてくれます。
「条件の明確化」とは、
「明確化した目的」を実現するためには、
大学に何を求めれば良いか、ということです。
「明確化した目的」を実現させる「条件」です。
前者の場合で見てみると、
表面上の目的
★中国語を身に付けて、日本で再就職したい
掘り下げた明確な目的
●中検2級に合格する
●日本で再就職する
それを実現するための条件
▲中検2級対策なんて中国の大学ではやってない。
ということは、独学しなくちゃいけない。
ということは、落ち着いて勉強できる1人部屋が絶対条件。
▲中国にいる間も日本の就職情報を集めたい。
ということは、日本の人材会社が近くにあるほうが良い。
ということは、北京、上海、大連、広州にあることが条件
後者についても見てみましょう。
表面上の目的
★中国語を身に付けて、中国で起業したい
掘り下げた明確な目的
●商談ができる程度の中国語力をつける
●起業するための知識を身に付ける
●アパレル関係で人脈を形成する
それを実現するための条件
▲商談するためには会話力が必要。
ということは、会話練習の相手が必要。
確保しやすいのは同じキャンパスに日本語学科がある大学。
▲起業するための知識は先輩日本人に聞くのが一番。
起業した日本人に人脈を広げたい。
ある程度、日本人が住んでいる地域が良い。
▲アパレル業界の人脈を作るためには、
言うまでもなく、アパレル業が盛んな地域が良い。
どうですか?
この2人、選ぶ大学、絶対に違いますよね。
みなさんについても同様です。
漠然とした「中国語を身に付ける」で止まっているのと、
それを掘り下げて目的を明確化し、
さらにそれを実現させるための条件も明確化する。
選ぶ大学の適切さは
天と地ほど違うのではないでしょうか?
1.漠然とした目的
2.目的を掘り下げて明確化する
3.それを実現させるための条件を明確化する
この作業を必ず行ってください。
これをやるだけで、
適切な大学をずっと選びやすくなります。
この作業をする際の注意点。
それは、
★必ず紙に書き出す
頭の中で漠然と考えているのとでは全然違います。
だまされたと思って、紙に書き出してみてください。
★文章ではなく箇条書きにする
●1クラス人数が10人以下
●同キャンパス内に日本語学科がある
●1学期学費6,000元以下
こんな感じです。
箇条書きにすることで頭の中が整理されます。
面倒なんですけどね。
業者に「おすすめ」と言われた大学に飛びつく方が
圧倒的に楽チンなんですけどね。
手間をかけただけのリターンは必ずあります。
「目的と条件の明確化」
ぜひ、試してみてください!
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【今週のまとめ】
1) 目的を深く掘り下げる
2) 目的を実現させるための条件を考える
3) 必ず紙に箇条書きする
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