体験談の功罪 「中国留学ゼミナール」

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002:体験談の功罪

留学経験者の体験談。読んだことがある方も多いと思います。今週はこの体験談について考えてみましょう。

ある大学について、こんな体験談を掲載しているサイトがありました。

「文法の先生は良かった。聴力の先生はダメだった。」

みなさんはこの大学をどう判断しますか? 文法を伸ばしたい人はこの大学を選ぶかもしれません。聴力に不安を持つ人はこの大学を選ばないかもしれない。果たしてそれで正解なのか?

ここで考えるポイントは3つです。


●「良かった」という判断基準

まず第一に、この体験談を書いた人はどうして「良かった」と判断したのか? 例えば、「授業中に英語を使って説明してくれる」だから分かりやすかった。はたまた、「文法をとにかく細かく説明してくれる」だから良いと感じた。

では、その基準は万人に共通なのでしょうか?

「せっかく中国に来たのだから、英語なんて使わないで欲しい。」「文法は日本で一通りカバーしてる。例題を中心にして欲しい。」こう感じる人にとっては、実はこの先生は最悪になります。

良し悪しの判断基準は人によって違います。ですから、体験談の良し悪しは鵜呑みにはできないのです。


●情報の賞味期限

第二に、その体験談がいつ書かれたものなのか? 例えば3年前に書かれたものであれば、すでにその問題点は解決されているかもしれない。その先生が転勤されてる可能性もある。

「いつ」が明示されていない体験談は要注意です!


●その情報は自分に当てはまるのか

これ、見落としてる人が多いです。「文法の先生が良かった」 で、その先生が自分のクラスを受持つ保証は?笑

特に大規模校になると、数十人の教員を抱えます。自分の受け持ちになる確率は数十分の一です。


もちろん、体験談がすべて無意味というわけではありません。近くに大型スーパーがあって便利とか、大学の前に地下鉄の駅があって交通の便が良いとか。そういった「客観情報」は有益です。

ですが、●先生の評価 ●授業の良し悪し ●クラスメートの雰囲気などなど、「個人の主観が影響する情報」については、十分に注意する必要があります。

いずれにしても、「体験談で評判が良かったから、この大学に決定!」というのは絶対にしてはならない留学先の選び方です。


【今回のまとめ】

1)体験談は書いた人の主観が入る

2)書いた人の主観が自分に当てはまるとは限らない

3)体験談をすべて鵜呑みにするのは危険

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