【互相と予習です】
留学中の授業は多くの大学の場合、午前中だけです。午後は太極拳などの選択科目になります。昼食を食べたあとから寝るまで、この時間をいかに有効に使うかが留学成功への分かれ道です。
先の項目で述べたように、留学する最大のメリットはヒアリングと会話力の向上です。そのためには授業以外の時間を中国人との交流に当てるのが最も効率的です。輔導老師(家庭教師)を雇ったり、互相学習(日本語を勉強している中国人と教えあう)などを積極的に行うべきです。
クラスメート達と買い物や遊びに行って、そこで中国人とやり取りをすれば語学力がアップするという人がいますが、それは妄想です。1時間買い物に行ってきたとしましょう。その1時間の中で中国人と話しているのは何分あるのでしょうか? 恐らく10分もないはずです。ですから時間効率が悪すぎるのです。
もちろん、互相も注意が必要です。中国人学生は非常に熱心で積極的ですので、遠慮しているとほとんどの時間を日本語でやり取りしていたとなりがちです。また、同じ相手とずっと互相をしていると、話題が尽きてきたりします。これらを防ぐために、互相をする際のルールを決めたり、たくさんの互相相手を確保するなどの工夫が必要です。
もう一つ重要なのは授業の予習です。予習が不十分だと授業中に理解できないことが生まれ、授業が終わったあとに復習しなければならなくなります。つまり、留学の最大のメリットである会話実戦などに時間が取れなくなります。また、予習が十分であれば授業中は分からないことが少ないので、聞くことに集中できます。余裕が生まれるので先生に質問をドンドンできます。つまり、文法の授業中でもヒアリングと会話力の養成ができるのです。
予習の完成度を上げ、授業以外の時間をできるだけ中国人との交流や単語量アップに使う。例えば、土日に1週間分の予習を全て済ませ、平日の午後はすべて互相につかうといった方法は非常に効率が良いといえます。社会人の場合、留学修了と同時に中国語力をキャリアとして再就職活動が始まります。土日はゆっくり休憩というのは諦めた方がよいでしょう。1年間の辛抱です。