お金の持込み方第2回です。前回は現金で全額持込む方法を考えました。とはいえ、不安に感じる方も多いですよね。今回は海外送金を考えます。
海外送金とは、日本の銀行から中国の銀行口座にお金を送ることです。日本にいるご両親から送ってもらうって感じです。メジャーな方法ですので良さそうに感じる人も多いでしょうが、結論から言うとお勧めしません。いくつか問題点があります。
第1に、手数料等々がけっこうかかります。まず、日本の銀行で円を元に両替します。ここで両替手数料を取られます。そして両替した人民元を中国の銀行に送金。銀行の送金手数料は4,000円以上です。この送金手数料分が、現金持込より割高になるわけです。さらに、間に中継銀行が入る場合は、その手数料も加算されます。
第2に、送金に時間がかかります。多くは2~4日かかりますので、急ぎの場合に不便です。
第3に、これが一番大きな問題なのですが、海外送金をするためには、中国に口座が必要です。中国の銀行に口座を作ってからでないと、海外送金という方法が使えないのです。1年留学の費用は約100万円。そのうち、チケット代など日本で支払うのが20万円。残りの80万円が中国で支払うお金なのですが、実はそのうちの7割が学費と寮費です。
学費と寮費は到着当日に支払う必要はないですが、かといって1週間も待ってくれるわけではありません。到着翌日支払いが普通です。となると、中国に着いた翌日に中国の銀行で口座を開き、それから海外送金してもらっていては間に合わないわけです。
というわけで、海外送金を留学時のお金のやり取りのメインルートにするのは、コスト面からも実用性からも、あまり得策ではありません。
【今回のまとめ】
1)海外送金はそこまでおトクではない
2)現地で銀行口座を開く必要がある
3)学費、寮費の支払いには間に合わない