トラベラーズチェックは正式には「旅行小切手」といいます。銀行などで100ドルのトラベラーズチェックを購入し、海外の銀行に持っていくと100ドルを受取れる。簡単に言うとそういうシロモノです。現金を持ち歩かなくて済みますし、紛失したり盗難に遭った場合は、再発行してもらえます。安全性が高いというのがT/Cの魅力です。では、おトク具合はどうなのでしょうか?
T/Cの交換レートは現金の両替よりもおトクです。つまり、日本円の現金を人民元に両替するよりも、円やドルのT/Cを人民元に換える方がレートが良い。
しかしですね、まず、T/Cは発行手数料がかかります。普通は1~2%です。また、人民元立てのT/Cはありません。ドル建てのT/Cを購入する場合は、円→ドルに両替する際の手数料を取られます。さらに、中国の銀行でT/Cを現金に換える際に、両替手数料以外に換金手数料も取られます。これらすべてを合計すると、トータルの手数料は3%程度になります。結局、日本円の現金を両替する場合と変わらないんです。
もう一つ。実にしょうもない問題なのですが、地方銀行だと行員がT/Cに慣れてなかったりします。笑)そうは言っても、安全性が高い点は魅力ですよね。現金を持ち歩くのが不安という方には検討の価値はあるでしょう。
と言っておいてなんなんですが…。現金で持込む場合のリスクって、空港に着いてから銀行口座に入れるまでですよね。空港から大学までは出迎えがあるから問題なし。となると、結局のところリスクがあるのは、翌日、大学から銀行へ行くまで、ただそれだけです。タクシーで行けば限りなくリスクゼロなわけでして。それだけのためにわざわざ手間をかけてT/Cを発行するメリットが果たしてあるのか?いささか疑問に感じています。
【今回のまとめ】
1)T/Cは安全性が高い
2)手数料すべてを考えると、現金両替と大差ない