現地調査日:2009年05月13日
最終更新日:2012年11月16日
※12年秋学期実績:12年11月16日更新
#1 月一程度数まで無料 #2 1年目は不可
※12年11月16日更新
以下、07年04月06日掲載
●四川省の省都、成都市から南西に2時間弱離れた雅安市にある。雅安は世界で最初にパンダが発見された土地として知られ、パンダ研究の拠点がある。また、2000年前に世界で初めて茶の栽培が始められたとされている。2004年には国際茶文化検討会という国際会議がこの街で開催されている。こういった背景を受け、この大学ではパンダと茶文化に関する学部・研究コースが設けられている。
●留学生の受け入れは06年秋学期から始めたばかりで歴史は浅い。07年春学期現在、留学生は3人。語言生はタイ人の女性1人のみである。
●カリキュラムの特徴としては、1日4コマの授業のうち、1コマをマンツーマンレッスンに当てている。標準語の発音がキレイな大学院生などが交代で相手をし、月曜から金曜まで毎日1コマのマンツーマンレッスンが行われる。内容はその日の授業で習った内容の復習や、会話の練習など自由に設定できる。
●マンツーマンレッスンを毎日の授業カリキュラムに組み込んでいる大学は、ここの他に四川師範大学があるが、全国的に見ると極めて少ない。
●残り3コマの授業も極めてマンツーマンに近い。現時点でゼロスタートのタイ人が1人いるだけ。今後学生数が増えた場合について、大学側はレベルや進度が異なる学生を同じにしない、また、1年中随時の入学を受け入れると明言している。具体的には、例えば来学期、中級レベルの学生が1人入学した場合は、現在のタイ人学生とレベルが一致しない限り、新たに1クラス開設する、つまり、マンツーマン2クラスで運営する。また、例えばゼロスタート3人で3月にクラスを開設し、5月頃に新たにゼロスタートの学生が1人入学して来た場合、先行の3人はすでに基礎レベルの学習を終えているので、新たに入ってきた1人のために1クラスを開設する。
●この大学は前述の通り06年秋学期に留学生受入れを開始したところで、現時点では採算性以前に受入れ実績を作ることを優先させている。今だからできる対応であることは大学側も認めており、このような優遇措置を享受するなら今のうちだろう。
●半年学費は全国レベルと大差ないが、1年学費は11,000元と全国有数の安さ。また、寮費もかなり安い。
●ただ、ここ四川省は標準語の訛りがかなりきついことは事実である。街中で話される言葉はほとんどが四川語。標準語も通じるが独特の訛りを持っている。若い人と標準語で会話する分には大して困ることはないが、年配者と話す場合、相手の言っていることが聞き取れないということも多々あるだろう。
●もちろんそれゆえにこの土地で中国語が学べないというわけではない。私自身、寧波、上海と街中で標準語が使われない地域で留学生活を過ごしたが、学生との相互学習を増やすなどで対応したので、中国語習得に困るということはなかった。ただ、四川の訛りは北京や大連の訛りはいうまでもなく、華東や華南の訛りと比べてもきついことは事実である。
●中国語を習得しようとした場合、他の地域と比較してそれなりの工夫や努力が必要となることは残念ながら否定できない。ただ、克服できない要素というわけでもない。パンダや茶文化に興味がある、ここで中国語を学んでそのままパンダ研究の本科に進みたい、中国内陸の小さな街で暮らしてみたいなどの確固たる目的があり、そのための努力を継続する覚悟があるならば、四川であることを理由にここへの留学を断念する必要はない。
以下、07年11月02日加筆
●1年間の学費は15,000元に変更となった。
●前学期のタイからの留学生が修了したため、語言生は0人になった。今後も急に留学生が増えることはないので、かなり高い確率でマンツーマン、もしくは極端な少人数授業を受けることができるだろう。
以下、08年03月20日加筆
●08年春学期に日本人語言生が1人入学した。大都市の大学に半年留学したあと、日本人が皆無で、マンツーマン授業を受けられる環境で、口語力・聴力を鍛えたいという目的での転校。この留学生に実際に会って話を聞いてみたが、生活面で多少の不便はあるものの、目的に対する満足度は高いとのこと。
●現状では来学期も多数の留学生が入学することは想定できない。マンツーマンに近い環境はほぼ確実に確保できる。
●この大学の大きな特徴として、中国人学生と大学院生向けの寮で生活できることが挙げられる。院生向けの寮なのでエアコンなども設置されている上に、個室4部屋でリビングなどを使う4LDKタイプなのでプライバシーも確保できる。これが実現できるのは今のところ、全国でこの大学と吉首大学の2校しかない。
●ただ、LDKタイプでプライバシーが確保できるということは、裏を返せば個室にこもってしまうと1人部屋に住んでいるのと変わらなくなってしまうということである。中国人学生と一緒に暮らせるというなかなか得られない環境である。彼らにこちらから働きかける積極性があれば、この環境を語学習得に活かすことができる。
●09年春学期は日本人学生が1人在籍している。現地で会って話を聞いたが、学生が1人だけであるため、カリキュラムなどは教師と相談しながら自分に合った内容にできている。
●また、マンツーマンレッスンの相手は、普通話や生活態度などを基準に大学が選んだ大学生5人である。そこから人脈を伸ばし、学生の活動に加わってみたり、中国人学生の授業を受けてみたりと、活発な交流を行っている。
以下、11年04月11日加筆
●11年春学期より、研究生寮の寮費が従来の3割引と大幅に値下げされた。
※四川農業大学のカリキュラム、費用見積り、写真などはPCサイトをご覧ください。
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以下、07年04月06日掲載
●四川省の省都、成都市から南西に2時間弱離れた雅安市にある。雅安は世界で最初にパンダが発見された土地として知られ、パンダ研究の拠点がある。また、2000年前に世界で初めて茶の栽培が始められたとされている。2004年には国際茶文化検討会という国際会議がこの街で開催されている。こういった背景を受け、この大学ではパンダと茶文化に関する学部・研究コースが設けられている。
●留学生の受け入れは06年秋学期から始めたばかりで歴史は浅い。07年春学期現在、留学生は3人。語言生はタイ人の女性1人のみである。
●カリキュラムの特徴としては、1日4コマの授業のうち、1コマをマンツーマンレッスンに当てている。標準語の発音がキレイな大学院生などが交代で相手をし、月曜から金曜まで毎日1コマのマンツーマンレッスンが行われる。内容はその日の授業で習った内容の復習や、会話の練習など自由に設定できる。
●マンツーマンレッスンを毎日の授業カリキュラムに組み込んでいる大学は、ここの他に四川師範大学があるが、全国的に見ると極めて少ない。
●残り3コマの授業も極めてマンツーマンに近い。現時点でゼロスタートのタイ人が1人いるだけ。今後学生数が増えた場合について、大学側はレベルや進度が異なる学生を同じにしない、また、1年中随時の入学を受け入れると明言している。具体的には、例えば来学期、中級レベルの学生が1人入学した場合は、現在のタイ人学生とレベルが一致しない限り、新たに1クラス開設する、つまり、マンツーマン2クラスで運営する。また、例えばゼロスタート3人で3月にクラスを開設し、5月頃に新たにゼロスタートの学生が1人入学して来た場合、先行の3人はすでに基礎レベルの学習を終えているので、新たに入ってきた1人のために1クラスを開設する。
●この大学は前述の通り06年秋学期に留学生受入れを開始したところで、現時点では採算性以前に受入れ実績を作ることを優先させている。今だからできる対応であることは大学側も認めており、このような優遇措置を享受するなら今のうちだろう。
●半年学費は全国レベルと大差ないが、1年学費は11,000元と全国有数の安さ。また、寮費もかなり安い。
●ただ、ここ四川省は標準語の訛りがかなりきついことは事実である。街中で話される言葉はほとんどが四川語。標準語も通じるが独特の訛りを持っている。若い人と標準語で会話する分には大して困ることはないが、年配者と話す場合、相手の言っていることが聞き取れないということも多々あるだろう。
●もちろんそれゆえにこの土地で中国語が学べないというわけではない。私自身、寧波、上海と街中で標準語が使われない地域で留学生活を過ごしたが、学生との相互学習を増やすなどで対応したので、中国語習得に困るということはなかった。ただ、四川の訛りは北京や大連の訛りはいうまでもなく、華東や華南の訛りと比べてもきついことは事実である。
●中国語を習得しようとした場合、他の地域と比較してそれなりの工夫や努力が必要となることは残念ながら否定できない。ただ、克服できない要素というわけでもない。パンダや茶文化に興味がある、ここで中国語を学んでそのままパンダ研究の本科に進みたい、中国内陸の小さな街で暮らしてみたいなどの確固たる目的があり、そのための努力を継続する覚悟があるならば、四川であることを理由にここへの留学を断念する必要はない。
以下、07年11月02日加筆
●1年間の学費は15,000元に変更となった。
●前学期のタイからの留学生が修了したため、語言生は0人になった。今後も急に留学生が増えることはないので、かなり高い確率でマンツーマン、もしくは極端な少人数授業を受けることができるだろう。
以下、08年03月20日加筆
●08年春学期に日本人語言生が1人入学した。大都市の大学に半年留学したあと、日本人が皆無で、マンツーマン授業を受けられる環境で、口語力・聴力を鍛えたいという目的での転校。この留学生に実際に会って話を聞いてみたが、生活面で多少の不便はあるものの、目的に対する満足度は高いとのこと。
●現状では来学期も多数の留学生が入学することは想定できない。マンツーマンに近い環境はほぼ確実に確保できる。
●この大学の大きな特徴として、中国人学生と大学院生向けの寮で生活できることが挙げられる。院生向けの寮なのでエアコンなども設置されている上に、個室4部屋でリビングなどを使う4LDKタイプなのでプライバシーも確保できる。これが実現できるのは今のところ、全国でこの大学と吉首大学の2校しかない。
●ただ、LDKタイプでプライバシーが確保できるということは、裏を返せば個室にこもってしまうと1人部屋に住んでいるのと変わらなくなってしまうということである。中国人学生と一緒に暮らせるというなかなか得られない環境である。彼らにこちらから働きかける積極性があれば、この環境を語学習得に活かすことができる。
以下、08年03月20日加筆
●09年春学期は日本人学生が1人在籍している。現地で会って話を聞いたが、学生が1人だけであるため、カリキュラムなどは教師と相談しながら自分に合った内容にできている。
●また、マンツーマンレッスンの相手は、普通話や生活態度などを基準に大学が選んだ大学生5人である。そこから人脈を伸ばし、学生の活動に加わってみたり、中国人学生の授業を受けてみたりと、活発な交流を行っている。
以下、11年04月11日加筆
●11年春学期より、研究生寮の寮費が従来の3割引と大幅に値下げされた。
※四川農業大学のカリキュラム、費用見積り、写真などはPCサイトをご覧ください。